皆様も契約自由の原則という言葉を聞いたことがあるかもしれません。これは、契約は当事者の自由な意思によりその内容を決定できるというものです。この原則からすると、事業者と消費者間の契約についても、双方が合意していれば、どのような内容でも問題が無いように思われます。

しかし、消費者契約法では、事業者と消費者との契約について、契約自由の原則の例外を定め、双方の合意した契約についても一定の規定について無効とする旨定めています。これは、契約関係に不慣れな消費者と経験豊富な事業者との間に情報差があることが一般的であるので、消費者にとって不利益な契約が結ばれることを防止しこれにより消費者を保護することを目的としています。

事業者が、消費者と契約締結する際、この消費者契約法に反する規定を定めると、その規定が無効となることにより、契約締結時に予測していないリスクが発生したり、コンプライアンス意識が低いとして社会的信用を落としたりしかねません。

そこで、消費者契約法により無効となる規定の代表的なものを紹介させていただきます。

①事業者の債務不履行により消費者に生じた損害を賠償する責任の全部を免除する規定
②消費者契約における事業者の債務の履行に際してされた当該事業者の不法行為により消費者に生じた損害を賠償する民法の規定による責任の全部を免除する規定

③消費者契約が有償契約である場合において、当該消費者契約の目的物に隠れた瑕疵があるときに、当該瑕疵により消費者に生じた損害を賠償する事業者の責任の全部を免除する規定

④当該消費者契約に基づき支払うべき金銭の全部又は一部を消費者が支払期日までに支払わない場合における損害賠償の額を予定し、又は違約金を定める規定であって、これらを合算した額が、支払期日の翌日からその支払をする日までの期間について、その日数に応じ、当該支払期日に支払うべき額から当該支払期日に支払うべき額のうち既に支払われた額を控除した額に年十四・六パーセントの割合を乗じて計算した額を超える場合にその超える部分

これらの消費者契約法に違反する規定は比較的見かけるように思われます。消費者との間で契約を締結したり、約款を作成したりしている事業者におかれましては、是非、再確認していただければと思います。

また、紹介させていただいた規定以外にも消費者契約法やその他の法令において契約自由の原則を規制しているものがありますので、弁護士に相談することをお勧めいたします。