現在、多くの法律事務所がネット上でHPを公開し、自社のリーガルサービスの利点を積極的にアピールしています。私が弁護士登録した平成6年当時は弁護士の広告宣伝は基本的に許されておらず(年賀状や暑中見舞いの葉書を送ることがほぼ唯一の「広告」手段だと考えられていた時代です)、弁護士の広告宣伝が解禁されたのは、今からせいぜい15年前、平成12年になってからのことです。弁護士業界を取り巻く環境は当時と比べると劇的に変化をし続けています。当事務所はこの流れにかなり遅れてしまいましたが、最近になってようやく当HPを開設しました。

ところで、このような当業界の状況の変化は、ユーザーである企業や個人の方にとっては、今まで「敷居が高い」と思われていた弁護士に対するアクセスを容易にし、自らのニーズに応じて弁護士を「選べる」時代になったということを意味しており、もとより喜ばしいことです。
他方で、弁護士の側でも、ユーザーに「選ばれる」ために一層の創意工夫をするようになって、業界全体のレベルアップのためにはむしろ歓迎すべきことといえると思います。

ところで、従来「顧問弁護士」というと、万一トラブルが生じた際のための「お守り」や一種の「保険」のような存在に思われてきました。実際、当事務所の顧問先様の中で、普段あまりご相談もなく(実際に優良な経営をされているからではあるのですが)、久しぶりにお会いした際などに、「お陰様で、先生のところで「ご厄介」になるようなトラブルもなく、仕事は順調ですよ」というようなご挨拶をされる方が実は少なくないのです。そのようなご挨拶に接する度に、(もちろんトラブルがないことは喜ばしいことなのですが)私は複雑な思いになります。
残念ながら、これまで弁護士は、経営者の皆様から、自社の事業を発展させるにあたって「多くのもの」を期待されることはなかったように思えます。これはもちろん我々弁護士の側の努力不足、宣伝不足にも大きな原因があると思っています。

では、顧問弁護士の存在意義はどこにあるのでしょうか。
結論から言いますと、当事務所では、顧問弁護士であることにより、企業経営者の皆様を法律的な側面から常にバックアップし、事業の発展のため積極的にお役に立つことのできる長期的な「パートナー」たる存在であることを願っています。

少し話は変わりますが、私は、世間で優良といわれ、卓越する業績を挙げておられる企業には、①優れた経営理念、②卓越した技術力、③適切な人財(人材)活用、という3つの要素があると考えています。

当事務所では、顧問先の企業様に継続的なリーガルサービスをご提供することにより、このような3つの要素を伸ばすことに積極的に関わってゆくことができればと考えています。

例えば、「卓越した技術力」の側面では、貴社の卓越した技術やノウハウを他社の侵害から守り、あるいはライバル企業に流出しないように、特許法、商標法、著作権法等の知的財産法や不正競争防止法の知識を活用することができます。また、「適切な人財活用」の側面では、例えば、社内において、パワハラやセクハラといった従業員同士のトラブル、問題社員による行動を未然に防ぎ、あるいはそのような事態が起こった時に都度適切に解決してゆく、昨今問題になっている時間外労働手当の問題、そういった面で労働法の知識を適切に活用することができます。

もとより、昨今法令遵守を含む「コンプライアンス経営」に対する社会的な要請は年々強まっており、上記のような問題以外にも、顧問弁護士が企業経営の現場で法律を適切に活用しつつ、課題解決にあたってお役に立てる場面は非常に広いものと考えています。ただ、そのためには、企業にも、弁護士にも、ある種これまでの発想や態度を大きく転換する必要があるのではないかと考えています。

そして、最も強調したいのは、このような場面において、日頃から貴社の「経営理念」を熟知し、共感し、価値観を共有している顧問弁護士こそ、このような課題に対処するにあたり最も適任ではないかということです。顧問弁護士であれば、経営者のいわば分身として、貴社の「優れた経営理念」を理解しつつ、発生する課題に対し、都度、より適切な対処ができるものと考えるからです。

当事務所では、顧問先企業様との信頼関係構築を大切にし、貴社の真の「パートナー」たる顧問弁護士として、貴社事業のご発展にあたり大きく貢献できる存在であることを心より願っております。